2017年6月13日火曜日

新約聖書原典「ペトロの手紙一」2章の翻訳(私訳)

ペトロの手紙  

2章


1.だから、すべての悪意、すべてのだましごと、偽善、ねたみ、すべての悪口を捨て去り、2.新しく生まれた乳飲み子のように、混じりけのない、御言葉の乳を慕い求めなさい。それによってあなたがたが成長し、救いに至るようになるためです。3.あなたがたは、主が恵み深いことを経験したのです。4.あなたがたがみもとに来たこの方は、人々からは拒み捨てられましたが、神にとっては選ばれた尊い生ける石なのです。5.あなたがた自身も、生ける石として霊的な家に建て上げられ、聖なる祭司となって、イエス・キリストを通して神に受け入れられる霊的ないけにえをささげなさい。
6.聖書にこう書かれているからです。
『見よ、わたしはシオンに、
選ばれた尊い隅のかなめ石を置く。
彼を信じる者は、
決して恥じ入ることはない。』
7.それゆえ、(この石は)信じるあなたがたには価値あるものですが、信じない者たちには、『家造りたちが拒み捨てた石で、隅の頭石とされたもの』、8.また、『つまずきの石、つまずきの岩』なのです。彼らがつまずくのは、御言葉に従わないからであって、彼らはそうなるように定められたのです。9.あなたがたは、選ばれた民族、王家の祭司、聖なる国民、神の所有の民です。それは、あなたがたを、暗闇の中から驚くべきご自分の光の中に招き入れてくださった方の卓越した御力を、あなたがたが広く宣べ伝えるようになるためなのです。10.あなたがたは、かつては神の民ではなかったが、今は神の民であり、かつては憐れみを受けていなかったが、今は憐れみを受けています。
11.愛する者たちよ、あなたがたに勧めます。あなたがたは、この世の旅人、また寄留者として、魂に対して戦いを挑む肉の欲を避けなさい。12.異邦人たちの中にあって、良い振る舞いをしなさい。そうすれば、彼らはあなたがたが悪を行っているかのように悪口を言っていても、あなたがたの良い行いを観察して、『訪れの日に』神をほめ讃えるようになるでしょう。
13.主のために、あなたがたは、すべて人間の作った制度に従いなさい。それが、主権を持つ王であろうと、14.悪を行う者たちを罰し、良い行いをする者たちをほめるために王から派遣された総督であろうと(それに従いなさい)。15.このように、良い行いをする者たちが愚かな人間の無知な態度を封じるのは、神の御心だからです。16.(罪のなわめから解かれた)自由な者として(行動しなさい)。しかし、この自由を、悪を抱く口実としないで、むしろ、神の僕として(用いなさい)。17.すべての人々を敬いなさい。兄弟たちを愛しなさい。神を畏れなさい。王を敬いなさい。
18.召し使いたち、まったき畏れをもって主人に従いなさい。善良で寛容な主人だけにではなく、気むずかしい主人にもそうしなさい。19.だれかが不当に悲しみを経験するとき、神を意識して耐え忍ぶなら、それは恵みを受けていることの証拠となります。20.罪を犯して打ちたたかれ、耐え忍んでも、それは何の名誉になるでしょうか。しかし、善を行って苦しみ、耐え忍ぶなら、これは神の御前に恵みを受けているのです。
21.あなたがたは、実に、そうするように召されたのです。なぜなら、キリストもあなたがたのために苦しまれ、あなたがたに、ご自分の足跡に従うようにと、模範を残されたのです。
22.キリストは『罪を犯さず、
その唇には偽りがなかった。』
23.彼は、ののしられたけれど、
ののしり返さず、
苦しまれたけれど脅すことをせず、
正しくお裁きになる方に委ねておられました。
24.彼は木にかかって、
『わたしたちの罪を、
自らその身に負ってくださいました。』
それは、わたしたちが罪に対して死に、
義によって生きるためです。
『その傷によって、
あなたがたはいやされたのです。』
25.『あなたがたは
羊のようにさ迷っていました』が、
今は、あなたがたのたましいの牧者であり、
群れの監督者である方のもとに立ち帰ったのです。

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●「自然の中で聴く聖書」Ⅰペトロの手紙 2章1~12節
●「自然の中で聴く聖書」Ⅰペトロの手紙 2章13~25節



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