2016年3月31日木曜日

■新約聖書原典音読とギリシア語初級講座(5期)受講生募集■

新約聖書を原典で読んでみたいと思っておられる方は意外と多いのではないでしょうか。そんな方のための無料の新約聖書ギリシア語講座(初級)です。新約聖書のギリシア語原典の音読の方法を学び、その意味を解説していきます。また、原典を理解するためのギリシア語の初歩も学びます。興味のある方は下記の要領でメールでお問い合わせ、または、お申し込みください。後日、詳しい内容をお知らせします。
メールアドレス:nt_genten@mint.ocn.ne.jp
        新約聖書ギリシア語研究会(前田)
■日時、期間:2018年4月13日(土)12:45~14:15(初日)からスタート。90分授業、毎週土曜日、約1年間。
■会場:東京都練馬区関町2-8-4(SDA三育関町キリスト教会
■対象:希望者はだれでも参加できます。年齢、宗教、宗派不問。クリスチャンか否かは問いません。
■定員:10名(定員になり次第締め切らせていただきます)
■費用:無料。ただし、教科書(¥4.000相当)を各自で買っていただきます。
■講師:前田滋彦(新約聖書ギリシア語研究会主宰・講師、新約ギリシア語原典翻訳者)
    
開講以来5年、10名以上方が初級講座を終了されました。この方々もはじめはアルファベットの発音から始めた方々ですが、その中の数名が中級へ進み、新約聖書のみ言葉の深みを理解されるようになり、短い原典テキストをご自分で訳されるほどになりました。あなたも挑戦されてみてはいかがでしょうか。講義の内容は、90分の内、前半の45分は福音書の原典音読のし方とその意味の解説、後半の45分は、原典を読むために必要なギリシア語文法の初歩を学びます。読めるギリシア語の習得を目指します。
お問い合わせ、申し込みメールアドレス:nt_genten@mint.ocn.ne.jp  新約聖書ギリシア語研究会
       

2016年3月21日月曜日

新約聖書原典「コリントの人々への手紙二」10章の翻訳(私訳)

コリントの人々への手紙  

10章


1.面と向かってはあなたがたの間で腰が低いが、離れているとあなたがたに対して気が強くなるこのわたしパウロが、キリストの柔和と寛容とによってあなたがたにお願いします。2.わたしたちを肉に従って歩んでいる者かのように考えている人たちに対しては大胆に振る舞うつもりですが、(わたしがそちらに行くときは)そのような確信によって差し当たり強気な態度をとることのないように願うばかりです。3.わたしたちは肉にあって歩んではいますが、肉に従って戦っているのではありません。4.なぜなら、わたしたちの戦いの武器は肉に属するものではなく、神による力であり、それは要塞を破壊し、(人の)考えをも破壊し、5.神の知識に逆らって高ぶるいかなる高慢をも破壊するからです。そして、あらゆる思いをとりこにしてキリストに服従させ、6.あらゆる不従順を罰する準備ができた時、あなたがたの従順が完成されるのです。
7.あなたがたはうわべのことを見ています。もし、自分はキリストに属する者であると確信している人がいれば、その人は、もう一度、自分を吟味しなさい。なぜなら、その人がキリストのものであるように、わたしたちも同じくキリストのものなのですから。8.もし、あなたがたを打ち崩すためではなく、建て上げるために、主が与えてくださったわたしたちのこの権威について、わたしが多少誇りすぎたとしても、恥じとはならないでしょう。9.つまり、わたしはこれらの手紙によってあなたがたを恐れさせようとしているかのように思われたくありません。10.なぜなら、「これらの手紙は重々しく力強いが、直接に会ってみると弱々しく、話もつまらない」と、人は言っているからです。11.そのように言う人は、こう考えてみてください。すなわち、離れていて、手紙で言葉によって語るわたしたちも、その場にいて振る舞うこのようなわたしたちも、同じわたしたちなのです。
12.わたしたちは自分自身を、自己推薦する人たちと同じ部類に入れたり、比べたりすることはあえてしません。彼らは自分たち自身で自分たちを尺度にして量ったり、自分たち自身で自分たちを比べたりしていますが、分別のないことです。13.しかし、わたしたちは限度を超えて誇ることはせず、ただ、神がわたしたちに分け与えられたその量りに従って、その範囲内で誇るのです。わたしはあなたがたのところまでも行ったことを(誇っています)。14.わたしたちは、あなたがたのところへ行っていないかのように、限度を超えて背伸びしているのではありません。事実、わたしたちは、キリストの福音を携えてあなたがたのところまでも行ったのです。15.わたしたちは、他の人たちの労苦によって、限度を超えて誇ろうとしているのではありません。ただ、わたしたちが望んでいるのは、あなたがたの信仰が成長させられ、(この奉仕の業が)わたしたちに許されている範囲で、あなたがたの間により一層豊かに広まっていくこと、16.あなたがたの地域を超えて福音が宣べ伝えられるようになること、よその地域で用意された献金を誇らないなどのことです。17.『誇る者は、主によって誇れ』。18.自分を推薦する者ではなく、主に推薦される人こそが、本物と証明された人なのです。







2016年3月9日水曜日

新約聖書原典「コリントの人々への手紙二」9章の翻訳(私訳)

コリントの人々への手紙  

9章


1.聖徒たちに対する奉仕については、あなたがたに書くのは余計なことかもしれません。2.わたしはあなたがたの熱意を知っており、マケドニアの人々に対するあなたがたの熱意を、わたしは誇りとしているからです。というのは、アカイアでは去年から準備がなされており、あなたがたの熱心さが多くの人々を奮起させたのです。3.わたしはこれらの兄弟たちを派遣しました。それは、あなたがたのためにわたしたちが抱いているこの誇りが、少しも無駄にならないためであり、わたしがかねてから言っているように、あなたがたに準備をしていてほしいからです。4.そうでないと、マケドニアの人々がわたしと一緒に(そちらへ)行き、準備をしていないあなたがたを見たら、あなたがたももちろんですが、わたしたちもこう確信しているので、あなたがたが恥ずかしい思いをすることになりかねません。5.そこで、わたしは兄弟たちに頼んで先にあなたがたのところへ行ってもらい、わたしが前もって約束しておいたあなたがたの贈り物を、あらかじめ準備しておくことが必要であると考えました。出し惜しんでするのではなく、どうか喜んでこのことを準備しておいてください。
6.(わたしの言う意味は)こうです。惜しみながら種を蒔く者は、惜しんだ程度にしか刈り取らず、賛美をもって種を蒔く者は、賛美をもって刈り取るということです。7.悲しみながらでもなく、強いられてでもなく、各自は心で決めたとおりに(行いなさい)。『神は喜んで与える者を愛してくださるからである』。8.神は、あらゆる恵みをあなたがたに満ち溢れさすことがお出来になります。それは、あなたがたがすべてにおいて、いつも満足し、あらゆる良い業に富むようになるためなのです。
9.『彼は散らし、貧しい者たちに与えられた。彼の義は永遠にとどまる』
と書かれているように。

10.種を蒔く者に種を与え、食物としてパンをお与えになる方は、あなたがたの種を与え増やし、あなたがたの義の実を成長させてくださるのです。11.あなたがは物惜しみしないように、すべてにおいて富む者とされているのです。その物惜しみしない心は、わたしたちを通して神への感謝を生じさせます。12.なぜなら、この援助の務めは、聖徒たちの欠乏を補うばかりでなく、神に対する多くの感謝を通して(それが)満ち溢れるようになるからです。13.この奉仕の務めによって立派に証明された品性をとおして、あなたがたがキリストの福音に対して告白している従順と、彼らとすべての人々に対する物惜しみしない援助とによって、彼らは神に栄光を帰すのです。14.また、あなたがたの上にある神の計り知れない恵みのゆえに、彼らはあなたがたを慕いつつ、あなたがたのために祈るのです。15.言い尽くせないその賜物のゆえに、神に感謝します。






2016年3月2日水曜日

新約聖書原典「コリントの人々への手紙二」8章の翻訳(私訳)

コリントの人々への手紙  

8章


1.兄弟たちよ、マケドニアの諸教会に与えられている神の恵みをあなたがたにお知らせします。2.すなわち、多くの苦しい試練の中にあっても、彼らの満ち溢れる喜びは、彼らの極度の貧しさにもかかわらず、彼らの物惜しみしない豊かさへとなって満ち溢れました。3.すなわち、わたしは証言しますが、彼らは力に応じて、また力以上に自ら進んで、4.聖徒たちに対する親切と奉仕の業に協力したいと熱心に願い出てくれたのです。5.しかも、わたしたちがそう望んだのではなく、彼らが自分自身をまず主にささげ、神の御心に従ってわたしたちにもそうしてくれたのです。6.わたしたちはテトスに、彼がこうしてこの親切な業を他に先んじて始めたように、あなたがたにもこの親切を成し遂げてもらうようにと頼んでおいたのです。7.あなたがたが信仰においても、言葉においても、知識においても、あらゆる熱心においても、わたしたちから出てあなたがたのうちに宿る愛においても、あらゆる点においてあなたがたが豊かであるように、この親切な業にも豊かでありなさい。8.わたしは命令として言っているのではなく、ただ、他の人たちの熱心さによって、あなたがたの愛の純真さを確かめようとして言っているのです。9.あなたがたは、わたしたちの主であられるイエス・キリストの恵みを知っています。すなわち、主は豊かであられたのに、あなたがたのために貧しくなられました。それは、あなたがたがその方の貧しさによって豊かになるためです。10.このことについて、わたしは意見を述べておきます。これはあなたがたのために益となるからです。これは、あなたがたのだれもが、このことを行ってきただけでなく、昨年から他に先んじて始めたいと願っていたことです。11.そこで今、あなたがたが行って来たことをやり遂げなさい。喜んでしようと望んでいたとおりに、持っているものでやり遂げてくださるように。12.持たないものによってではなく、持っている程度に応じて喜んでする気持ちがあれば、それは気持ちよく受け入れられるのですから。13.それは他の人たちに楽をさせるために、あなたがたに苦労をかけようというのではなく、(互いに)平等になるためです。14.あなたがたの現在の豊かさが、かの人たちの欠乏を(補い)、かの人たちの豊かさが、あなたがたの欠乏を(補う)ようになり、こうして平等となるのです。15.『多く集めた者も多すぎることがなく、少ししか集めなかった者も少なすぎることがなかった』と書かれてあるとおりです。
16.あなたがたのためのこの同じ熱意を、テトスの心にも与えてくださった神に感謝します。17.なぜなら、彼は(わたしの)願いを受け入れ、ますます熱心に自ら進んであなたがたのところへ行ったからです。18.わたしたちは彼と一緒に、福音においてすべての諸教会の間で評判の良い一人の兄弟を派遣しました。19.そればかりでなく、彼は、わたしたちの旅の同行者として諸教会によって選ばれた者で、主の栄光とわたしたちの熱意を(遂行するために)わたしたちによって行われているこの善意の業に加わったのです。20.わたしたちによって実施されているこの豊かな募金のことで、わたしたちはだれからも非難されないよう警戒しています。21.わたしたちが主の御前だけではなく、人々の前でも潔白であるよう心がけています。22.わたしたちは、彼らと一緒にわたしたちの一人の兄弟を同行させました。この人が熱心であることは、いろいろな場合にたびたびわたしたちが認めてきました。ですから今、彼はあなたがたに対し強い信頼を寄せ、ますます熱心になっています。23.テトスについて言えば、彼はわたしの仲間であり、あなたがたのための同労者です。わたしたちの兄弟たちについて言えば、彼らは諸教会の使者たちであり、キリストの栄光です。24.ですから、あなたがたの愛の証拠と、あなたがたについてわたしたちが(抱いている)誇りとを、諸教会の前で彼らに示してほしいのです。