2015年12月2日水曜日

新約聖書原典「コリントの人々への手紙二」4章の翻訳(私訳)

コリントの人々への手紙  

4章


1.こういうわけで、わたしたちは憐みを受けてこのような務めを授かっているのですから、落胆せず、2.むしろ、恥ずべき隠れたことがらを捨てて、偽りの中を歩まず、神の言葉を曲げず、真理を明らかにすることにより、神の御前ですべての人々の良心に対して自分自身を推薦するのです。3.しかし、もし、わたしたちの福音に覆いが掛けられているとすれば、それは、滅ぼされる者たちに覆いが掛けられているのです。4.彼らにとって、この世の神が、神の似姿であるキリストの栄光の福音の光がはっきりと見えないように、不信仰な者たちの思いをくらましたのです。5.わたしたちは自分自身を宣べ伝えているのではなく、主イエス・キリストを宣べ伝えているのです。わたしたち自身は、イエスのために(仕える)あなたがたの僕です。6.「闇から光が輝き出よ」と言われた神は、[イエス]キリストのみ顔に(輝く)神の栄光の知識を明らかにするために、わたしたちの心の中を照らしてくださいました。
7.しかし、わたしたちはこうした宝を土の器に持っています。それは、このはるかに優った力が、神からのものであり、わたしたちから出たものでないことが(明らかになるためです)。8.わたしたちは、どんな苦しみにあっても窮地に追い込まれず、途方に暮れても行き詰まらず、9.迫害されても見捨てられず、投げ倒されても滅ぼされません。10.いつもイエスの死をこの身に負っています。それは、イエスの命がわたしたちの身に現されるようになるためです。11.わたしたち生きている者は、イエスのために絶えず死に渡されています。それは、イエスの命が、わたしたちの死ぬべき身に現されるようになるためです。12.こうして死はわたしたちの内に働き、命はあなたがたの内に働くのです。13.『わたしは信じた。それゆえに、わたしは語った』と書かれているとおり、わたしたちもこの同じ信じる御霊を持っており、わたしたちも信じているので語るのですが、14.主イエスを復活させた方は、わたしたちをもイエスと共に復活させ、あなたがたと一緒に(御前に)立たせてくださることをわたしたちは知っています。15.すべてのことは、あなたがたのためなのですから。それは、恵みが多くの人々を通して増し加わり、神の栄光への感謝が満ち溢れるようになるためです。

16.こう言う訳で、わたしたちは落胆しません。むしろ、たといわたしたちの外なる人は朽ちるとしても、わたしたちの内なる人は日ごとに新しくされていきます。17.と言うのは、わたしたちの一時的なこの軽い艱難は、比べものにならないほどの永遠の重い栄光をわたしたちにもたらしてくれるからです。18.わたしたちは見えるものにではなく、むしろ見えないものに目を注ぎます。なぜなら、見えるものは一時的ですが、見えないものは永遠に続くからです。





晩秋の石神井公園の日没