2014年1月24日金曜日

新約聖書原典「ヨハネの手紙第二」の翻訳(私訳)

ヨハネの手紙


1.長老(のわたし)から、選ばれた婦人とその子供たちへ。わたしはあなたがたを真に愛しています。わたしだけではなく、真理を知っている人々もみなそうです。2.それはわたしたちの内にとどめている真理によるのであり、その真理はいつまでもわたしたちと共にあるでしょう。
3.父であられる神と、父の御子であられるイエス・キリストから、恵みと憐れみと平安とが、真理と愛の内にわたしたちと共にありますように。
4.わたしは、あなたの子供たちが、わたしたちが父から受けた戒めどおりに真理の内を歩いているのを見て、大変喜びました。5.婦人よ、今、あなたにお願いします。わたしがあなたに書いているのは、新しい戒めのようなものではなく、わたしたちが初めから持っていた戒めで、わたしたちが互いに愛し合うようになるためです。6.この愛とは、わたしたちが父の戒めにそって歩くことです。この戒めとは、あなたがたが初めから聞いていたとおり、愛の内を歩くことです。
7.なぜなら、多くの惑わす者たちが世に出て来たからです。彼らはイエス・キリストが肉体をとって来られたことを告白しません。こういう人は惑わす者で、反キリストです。8.自分自身に気をつけていなさい。それは、わたしたちが働いて得たものを失うことなく、充分な報酬をいただくようになるためです。9.だれでも、キリストの教えを飛び越えて、これにとどまらない者は、神を持たない。教えにとどまる者こそ、父と御子とを持つのです。10.この教えを携えないで、あなたがたのところへ来る者がいれば、その人を家に迎え入れることも、挨拶をすることもしてはいけません。11.その人に挨拶を言う者は、その人の悪い行いに加わることになるのです。

12.わたしはまだ、あなたがたに書くことが沢山ありますが、紙とインクで書こうとは思いません。あなたがたのところへ行って、直接お会いして話したいと希望しています。それは、わたしたちの喜びが満たされるようになるためです。13.選ばれたあなたの姉妹の子供たちが、あなたによろしく。


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「自然の中で聴く聖書」ヨハネの手紙 Ⅱ


  ★愛とは、御父の戒めに沿って歩くことであり(6前半)、戒めとは愛の内を歩くことである(6後半)。愛(ἀγάπη・アガペー )と戒め(ἐντολή・エントレー)の関係が見事に集約された言葉です。ちなみにἐντολή(戒め)は νόμος(律法)と区別して私は訳しています。 




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