2016年6月10日金曜日

新約聖書原典「テサロニケの人々への手紙一」5章の翻訳(私訳)

テサロニケの人々への手紙  

5章


1.しかし、兄弟たちよ、時や時期については、あなたがたに書き送る必要はありません。2.主の日は、盗賊が夜やって来るように来るということを、あなたがた自身が詳しく知っているからです。3.人々が、「平和だ、安全だ」と言っているとき、妊婦に産みの苦しみが襲うように、突如、滅びが彼らに襲いかかり、決してそれから逃れることができません。4.しかし兄弟たちよ、あなたがたは暗闇の中にいないのですから、その日が盗賊のようにあなたがたを襲うことはありません。5.あなたがたはみな光の子、昼の子なのですから。わたしたちは、夜の子でも闇の子でもありません。6.ですから、わたしたちは、他の人々のように眠っていないで、目を覚まして慎んでいよう。7.眠る者たちは夜に眠り、酒に酔う者たちは夜に酔います。8.しかし、わたしたちは昼の子なのですから、信仰の胸当てと、愛と、救いの希望のかぶとを身につけて、慎んでいよう。9.なぜなら、神はわたしたちを怒りのために定められたのではなく、わたしたちの主イエス・キリストを通して救いを得るように定められたからです。10.主がわたしたちのために死なれたのは、わたしたちが、目を覚ましているにしても眠っているにしても、わたしたちが彼と共に生きるようになるためなのです。11.ですから、あなたがたが現にしているように、互いに励まし、互いに建て合いなさい。
12.兄弟たちよ、あなたがたにお願いします。あなたがたの間で労し、主にあってあなたがたを指導し、あなたがたを勧告する人々を覚え、13.その務めのゆえに、この人たちに愛をもって最高の敬意を払いなさい。互いに平和に過ごしなさい。14.兄弟たちよ、あなたがたに勧めます。怠惰な者たちを戒めなさい。小心な人々を励ましなさい。弱い人々の世話をしなさい。すべての人に寛容でありなさい。15.だれも、だれに対しても悪をもって悪に報いないように気をつけ、互いの間でも、すべての人に対しても、いつも善を熱心に追い求めなさい。
16.いつも喜んでいなさい。
17.絶えず祈っていなさい。
18.すべてに感謝していなさい。これは、キリスト・イエスにあって、神があなたがたに望んでおられることだからです。
19.御霊を消してはいけません。
20.預言を軽視してはいけません。
21.すべてを吟味し、良いものをしっかり保っていなさい。
22.あらゆる種類の悪から遠ざかりなさい。
23.平和の神ご自身が、あなたがたを完全に仕上げられた聖なる者としてくださるように。そして、わたしたちの主イエス・キリストが来られる時、あなたがたの霊と、たましいと、体が、全くととのった責められるところのないものとして守られますように。24.あなたがたを召された方は真実で、そうしてくださるでしょう。
25.兄弟たちよ、わたしたちのためにも祈ってください。
26.聖なる口づけをもって、すべての兄弟たちと挨拶を交わしなさい。27.この手紙がすべての兄弟たちに読まれるように、わたしは主によっておごそかに命じます。

28.わたしたちの主イエス・キリストの恵みが、あなたがたと共にありますように。

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●「自然の中で聴く聖書」Ⅰ テサロニケの人々への手紙 5章


τῶν χρόνων καὶ τῶν καιρῶν(1)
「時や時期」 時は短い時間、点的時間、時期は、ある期間、季節、線的時間を意味する。

★12節からは、『~しなさい』という命令の形が連続で現れる。これらの命令形はすべて現在命令法で書かれている。ゆえに、本義は『今~し続けなさい』の意味をもつ。

★「怠惰なものたち」(14)=軍隊が隊列を乱すという意味を持つ。ゆえに隊列を乱す者、他者と歩調を合わさない者の意。

★「弱い人々」(14)=肉体的に、霊的に



          散歩道の風景⑥

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