2017年2月3日金曜日

新約聖書原典「エフェソの人々への手紙」5章の翻訳(私訳)

エフェソの人々への手紙 

5章


1.ですから、(神に)愛されている子供らしく、神に倣う者となりなさい。2.愛によって歩きなさい。キリストもわたしたちを愛してくださって、わたしたちのためにご自身を神への供え物、いけにえとしてささげられ、芳しい香りとなってくださったように。
3.聖徒としてふさわしく、あらゆるみだらなこと、汚れたこと、貪欲なことを、あなたがたの間で口にしてはいけません。4.また、恥ずべき話、愚かな話、または、ふさわしくない下品な冗談も口にしてはいけません。それよりも、感謝をもっと表しなさい。5.このことを知っていなさい。すなわち、すべてみだらな者、汚れた者、貪欲な者、偶像を拝む者は、キリストと神の国を受け継ぐことができません。6.空しい言葉に、だれもだまされてはいけません。これらのことによって、神の怒りが不従順の子らの上に下るからです。7.だから、彼らの仲間となってはいけません。8.あなたがたは、かつては闇でしたが、今は主にあって光となっているのです。光の子らしく歩きなさい。9.光の結果は、すべてにおいて善であり、義であり、真実です。10.何が主に喜ばれることであるか、考えなさい。11.実を結ばない闇の業に加わらないで、むしろ、それをとがめなさい。12.彼らによって、ひそかに行われていることは、言うのも恥ずかしいことだからです。13.しかし、光によって暴かれるとき、すべてのことが明らかにされます。14.明らかにされることはみな、光だからです。だから、こう言われています。
『眠っている者は、目覚めよ。
死者たちの中から起き上がれ。
キリストがあなたを照らされるであろう。』
15.だから、あなたがたは愚か者のようにではなく、賢い者として歩いているかどうか、よく考えてみなさい。16.今の時を最善に用いなさい。今は悪い時代だからです。17.それゆえ、愚かな者にならないで、何が主の御旨であるか悟りなさい。18.酒に酔ってはいけません。酒は身を持ち崩します。むしろ、御霊で満たされなさい。19.詩と讃美と霊の歌をもって語り合い、主に対して心から讃美の歌を歌いなさい。20.すべてのことについて、わたしたちの主、イエス・キリストの名によって、いつも、父でもある神に感謝しなさい。21.キリストに対する畏れをもって、互いに従い合いなさい。
22.妻たちよ、主に従うように、自分の夫に従いなさい。23.なぜなら、キリストが教会のかしらであって、ご自身がその体の救い主であられるように、男は女のかしらだからです。24.教会がキリストに従うように、妻たちもすべてにおいて夫に従いなさい。

25.夫たちよ、キリストが教会を愛して、ご自身を教会のためにささげられたように、妻を愛しなさい。26.(キリストがそうされたのは)言葉により、水で洗うことによって、教会を清めて聖とするためであり、27.このキリストご自身が、しみも、しわも、それらのたぐいのものが一切なく、聖なる欠点のない栄光に満ちた教会をご自分のもとに置くためなのです。28.このように、夫たちも、自分の妻を自分の体のように愛すべきです。自分の妻を愛する者は、自分自身を愛するのです。29.自分の体を憎んだ者はいまだかつて誰もいません。むしろ、キリストが教会を愛されたように、それを養い育むのです。30.なぜなら、わたしたちはキリストの体の一部だからです。31.『それゆえに、人は父と母を離れ、その妻と結び合わされ、二人の者は一体となるであろう』。32.この奥義は重要です。わたしは、キリストと教会とをさして言っているのです。33.ただ、いずれにしても、あなたがた一人ひとりは、それぞれ自分の妻を、自分を愛するように愛しなさい。妻も夫を敬いなさい。




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★「酒は身を持ち崩します」(18)
 上記の訳の「身を持ち崩す」の部分の直訳は「救い難いこと」。

★「いずれにしても、あなた方一人ひとりは、それぞれ自分の妻を、自分を愛するように愛しなさい。妻も夫を敬いなさい」(33)の最後の「妻も夫を敬いなさい」は原典では、『妻が夫を尊敬できるように』と接続法(仮定)が使われている。したがって、直訳すれば、『さらにあなたがたも、それぞれ、妻が夫を尊敬できるように、自分の妻を自分のように愛しなさい』である。夫にとっては厳しい内容となっている。




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