2017年7月26日水曜日

新約聖書原典「ヤコブの手紙」5章の翻訳(私訳)

ヤコブの手紙 

5章


1.さあ、富んでいる人たちよ、聞きなさい。あなたがたにふりかかろうとする困窮を思って、泣きわめきなさい。2.あなたがたの富は朽ち果て、あなたがたの衣服は虫に食われ、3.あなたがたの金銀はさびている。それらのもののさびは、あなたがたの(不義)の証拠となって、あなたがたの肉を火のように食い尽すでしょう。あなたがたはこの終わりの時にあって、なお宝を蓄えているのです。4.見よ、あなたがたの畑を刈り取った労働者たちから、あなたがたが搾取した彼らの賃金が叫んでいます。そして、刈り入れをした人たちの叫びが、『万軍の主の耳に』入りました。5.あなたがたは地上で贅沢三昧に暮らし、快楽にふけり、『ほふられる日のために』自分の心を肥やし、6.正しい人を罪に定めて殺したのです。その人はあなたがたに抵抗しない。
7.だから兄弟たちよ、主が来られるまで耐え忍びなさい。見よ、農夫は、前の雨と後の雨があるまで、地の尊い実りを忍耐しながら待つのです。8.あなたがたも、主の来臨が近づいているので、あなたがたの心を強くし、忍耐して待っていなさい。9.兄弟たちよ、互いに不平を言ってはいけません。それは裁きを受けることのないためです。見よ、裁く方が戸口の前に立っておられます。10.兄弟たちよ、主の名によって語った預言者たちを、苦難と忍耐の模範としなさい。11.耐え忍んだ人たちは幸いだと、わたしたちは思います。あなたがたはヨブの忍耐のことを聞いたことがあるでしょう。そして、主が(彼になさった)結末を見て、主は情け深く、あわれみに満ちた方であることがわかったでしょう。
12.さて、わたしの兄弟たちよ、何よりも先ず、誓ってはなりません。天や地を指して誓っても、あるいはその他、どんな誓いもしてはなりません。あなたがたは「然り」は「然り」、「否」は「否」としなさい。それは、あなたがたが裁きにあうことのないためです。
13.あなたがたの中で、苦しんでいる人がいれば、その人は祈りなさい。元気な人がいれば、讃美の歌をうたいなさい。14.あなたがたの中で、病んでいる人がいれば、その人は教会の長老たちを招き、油をその身に塗ってもらい、主の名によって祈ってもらいなさい。15.信仰による祈りは病んでいる人を救い、主がその人を立ち上がらせてくださいます。また、その人が罪を犯していれば、赦されるでしょう。16.だから、互いにもろもろの罪を告白し合い、癒されるように、互いのために祈りなさい。ただしい人の祈りは働いて、大きな効力を持ちます。17.エリヤはわたしたちと同じような人間でしたが、雨が降らないようにと祈ったところ、三年六か月の間、地上に雨が降らなかったのです。18.また再び祈ったところ、天が雨を降らせ、地はその実をみのらせました。

19.わたしの兄弟たちよ、もし、あなたがたの中に真理から迷い出た人がいて、だれかがその人を(真理へ)連れ戻すなら、20.迷いの道から罪人を連れ戻した人は、その罪人のたましいを死から救い、多くの罪を覆うことになると知りなさい。

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●「自然の中で聴く聖書」ヤコブの手紙 5章1~11節
●「自然の中で聴く聖書」ヤコブの手紙 5章12~20節


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