2016年11月13日日曜日

新約聖書原典「ローマの人々への手紙」13章の翻訳(私訳)

ローマの人々への手紙 

13章


1.人はみな、上に立つ権威に従いなさい。というのは、神に依らない権威はなく、存在する権威は神によって定められたものだからです。2.ですから、権威に逆らう者は、神の定めに逆らうのです。(神の定めに)逆らう者たちは、自分の身に裁きを招くことになるでしょう。3.支配者たちは、善を行う者には恐ろしくはありませんが、悪を行う者には恐ろしい存在です。あなたは権威ある人を恐れたくはないと願っているが、それなら、善を行いなさい。そうすれば、権威ある人からほめられるでしょう。4.彼は、あなたに善を行わせるための、神の奉仕者なのです。しかし、もし、あなたが悪を行うなら、(彼を)恐れなさい。彼はいたずらに剣を帯びているのではなく、神の奉仕者ですから、悪を行う者に対しては怒りをもって報います。5.ですから、怒りのためだけでなく、良心のためにも従う必要があります。6.あなたがたが税金を納めるのも同じ理由からです。神に仕える人々は、まさしくこのために専念しているのですから。7.すべての人に義務を果たしなさい。貢物を納めるべき人には貢物を、税を納めるべき人には税を、恐れるべき人には恐れを、敬うべき人には敬意を払いなさい。
8.互いに愛し合うこと以外には、だれからも借りがあってはいけません。実に、他人を愛する人は、律法(の要求)を満たしているのです。9.と言うのは、『姦淫するな、殺すな、盗むな、むさぼるな』、その他どんな戒めがあっても、『自分自身を愛するように、あなたの隣人を愛せよ』という、この言葉に要約されます。10.愛は隣人に対し、悪を行いません。ですから、愛は律法を完成するものなのです。

11.あなたがたは時を知っています。すなわち、あなたがたが眠りから覚めるべき時がすでに(来ています)。今、わたしたちの救いが、かつて信じた時よりもさらに近づいているからです。12.夜はふけ、日が近づいています。ですから、闇の業を捨て、光の武具を着ようではありませんか。13.昼間に歩くように、上品に歩こうではありませんか。酒宴と泥酔、淫乱と好色、争いとねたみを捨て、14.主イエス・キリストを着なさい。そして、欲望を満たそうと、肉のことに心を用いてはいけません。



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★「すべての人に義務を果たしなさい」(7)

 直訳は「すべての人に負債を返しなさい」。

★「人はみな」(1)

 多くの訳は「人は皆」と訳しているが、原語は「命ある者はみな」Πᾶσα ψυχὴ ἐξουσίαις
 である。「命ある者」⇒「人」である。


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