2014年8月26日火曜日

新約聖書原典「使徒たちの働き」6章の翻訳(私訳)


使徒たちの働き 

6章


1.その頃、弟子たちの数が増えて来て、ギリシア語を話すユダヤ人たちの不満が、ヘブライ語を話すユダヤ人たちに対して起こった。それは、彼らの寡婦たちが、日々の援助をおろそかにされていたからである。2.そこで十二使徒たちは、大勢の弟子たちを呼び寄せて言った。「わたしたちが神の言葉を置き忘れて、食卓のことに携わるのは良くない。3.そこで兄弟がた、あなたがたの中から、霊と知恵に満ちた評判の良い人たち七人を探し出しなさい。この人たちに、これらの必要に当たらせよう。4.わたしたちはむしろ、祈りと御言葉に仕えることに専念しよう」。5.この提案は、集まった人たち全員の賛成を得て、信仰と聖霊とに満ちた人ステファノと、フィリポ、プロコロ、ニカノル、ティモン、パルメナ、アンティオキアの改宗者ニコラオを選んで、6.彼らを使徒たちの前に立たせ、彼らの上に手を置いて祈った。
7.こうして神の言葉は広まり、エルサレムにおける弟子の数が非常に増えていった。多くの祭司たちも信仰を受け入れた。

8.さて、ステファノは恵みと力とに満ちて、民衆の間で不思議と驚くべき奇跡とを行っていた。9.すると、キレネとアレクサンドリアのリベルティノンと呼ばれる会堂に属する人たち、及び、キリキアとアジアからのある人たちが立ちあがり、ステファノに議論を持ちかけた。10.しかし、ステファノは知恵と霊とによって語っていたので、彼らは反論することができなかった。11.そこで彼らは人々をそそのかし、「我々はあの男が、モーセと神を冒涜する言葉を語るのを聞いた」と言わせた。12.また、民衆と長老たち、律法学者たちを扇動し、ステファノを襲って捕らえ、議会に引っぱって行った。13.そして偽りの証人たちを立てて、「この者は、この聖なる場所と律法に背く言葉を語るのをやめようとしません。14.わたしたちは彼が、『このナザレのイエスはこの場所を打ち壊し、モーセが我々に授けた慣習を変えるだろう』と言うのを聞きました」と言わせた。15.議会に座っていた全ての人たちはステファノに注目したが、ステファノの顔がまるで天使の顔のように見えた。

●「自然の中で聴く聖書」使徒たちの働き 6章




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