2016年3月21日月曜日

新約聖書原典「コリントの人々への手紙二」10章の翻訳(私訳)

コリントの人々への手紙  

10章


1.面と向かってはあなたがたの間で腰が低いが、離れているとあなたがたに対して気が強くなるこのわたしパウロが、キリストの柔和と寛容とによってあなたがたにお願いします。2.わたしたちを肉に従って歩んでいる者かのように考えている人たちに対しては大胆に振る舞うつもりですが、(わたしがそちらに行くときは)そのような確信によって差し当たり強気な態度をとることのないように願うばかりです。3.わたしたちは肉にあって歩んではいますが、肉に従って戦っているのではありません。4.なぜなら、わたしたちの戦いの武器は肉に属するものではなく、神による力であり、それは要塞を破壊し、(人の)考えをも破壊し、5.神の知識に逆らって高ぶるいかなる高慢をも破壊するからです。そして、あらゆる思いをとりこにしてキリストに服従させ、6.あらゆる不従順を罰する準備ができた時、あなたがたの従順が完成されるのです。
7.あなたがたはうわべのことを見ています。もし、自分はキリストに属する者であると確信している人がいれば、その人は、もう一度、自分を吟味しなさい。なぜなら、その人がキリストのものであるように、わたしたちも同じくキリストのものなのですから。8.もし、あなたがたを打ち崩すためではなく、建て上げるために、主が与えてくださったわたしたちのこの権威について、わたしが多少誇りすぎたとしても、恥じとはならないでしょう。9.つまり、わたしはこれらの手紙によってあなたがたを恐れさせようとしているかのように思われたくありません。10.なぜなら、「これらの手紙は重々しく力強いが、直接に会ってみると弱々しく、話もつまらない」と、人は言っているからです。11.そのように言う人は、こう考えてみてください。すなわち、離れていて、手紙で言葉によって語るわたしたちも、その場にいて振る舞うこのようなわたしたちも、同じわたしたちなのです。
12.わたしたちは自分自身を、自己推薦する人たちと同じ部類に入れたり、比べたりすることはあえてしません。彼らは自分たち自身で自分たちを尺度にして量ったり、自分たち自身で自分たちを比べたりしていますが、分別のないことです。13.しかし、わたしたちは限度を超えて誇ることはせず、ただ、神がわたしたちに分け与えられたその量りに従って、その範囲内で誇るのです。わたしはあなたがたのところまでも行ったことを(誇っています)。14.わたしたちは、あなたがたのところへ行っていないかのように、限度を超えて背伸びしているのではありません。事実、わたしたちは、キリストの福音を携えてあなたがたのところまでも行ったのです。15.わたしたちは、他の人たちの労苦によって、限度を超えて誇ろうとしているのではありません。ただ、わたしたちが望んでいるのは、あなたがたの信仰が成長させられ、(この奉仕の業が)わたしたちに許されている範囲で、あなたがたの間により一層豊かに広まっていくこと、16.あなたがたの地域を超えて福音が宣べ伝えられるようになること、よその地域で用意された献金を誇らないなどのことです。17.『誇る者は、主によって誇れ』。18.自分を推薦する者ではなく、主に推薦される人こそが、本物と証明された人なのです。







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