2015年11月13日金曜日

新約聖書原典「コリントの人々への手紙二」 2章の翻訳(私訳)

コリントの人々への手紙 二 

2章


1.そこでわたしは、また再び悲しみを抱いてあなたがたのところに行くことはすまいと決心しました。2.もし、わたしがあなたがたを悲しませるとすれば、わたしが悲しませる人以外のいったい誰が、わたしを喜ばせてくれるでしょう。3.わたしがこのように書くのは、わたしを喜ばせるべきはずの人々から、そちらに行って悲しい思いをさせられたくないからです。また、わたしの喜びはあなたがた全員の喜びであると、あなたがた一同について確信しているからです。4.わたしは多くの困難と不安な思いで、多くの涙を流しながらあなたがたに手紙を書きました。それは、あなたがたを悲しませるためではなく、むしろ、わたしがあなたがたに対して溢れるばかりに抱いている愛を知っていただきたいからです。
5.もし、だれかが(人を)悲しませているとすれば、その人はわたしを悲しませているのではなく、重荷を負わせるつもりはありませんが、ある程度は、あなたがた全員を悲しませているのです。6.その人には、多くの人たちから受けたあの懲罰で充分です。7.むしろ、あなたがたはその人が、より大きな悲しみにのみ込まれてしまわないよう彼を赦し、励ましてあげなさい。8.それで、わたしはあなたがたに、彼に愛を示すことを勧めます。9.わたしがこう書くのは、あなたがたがあらゆる点で従順であるかどうか、あなたがたの練られた品性を知るためです。10.あなたがたが何かのことで人を赦すなら、わたしも(その人を)赦します。わたしが誰かを赦している場合、事実、それはわたしがキリストの御前で、あなたがたのためにそれを赦しているのです。11.それは、わたしたちがサタンによって欺かれないためです。わたしたちにはサタンの策略が理解できないからです。
12.わたしがキリストの福音のためにトロアスへ行ったとき、主によってわたしのために門が開かれましたが、13.わたしの兄弟ティトスに会えなかったので、わたしの心は気が気ではなかったのですが、人々に別れを告げてわたしはマケドニアへ出かけて行きました。

14.しかし、神に感謝。神はどんな時にもキリストによってわたしたちを勝利の凱旋に導き、わたしたちを通して、キリストを知る知識の香りを至る所であらわしてくださいます。15.なぜなら、わたしたちは、救われる者たちにとっても滅びる者たちにとっても、神に対しての芳しい香りだからです。16.滅びる者たちにとっては、死から死に至る香りですが、救われる者たちにとっては、命から命に至る香りです。17.わたしたちは多くの人々のように、神の言葉を(自分の益のために)売り物にするような者ではなく、純粋に、しかも神に属する者として、神の御前でキリストにあって語っているのです。



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14~16節に現れる「香り」とは、祭壇の上で焼かれる燔祭の動物から立ち上る芳ばしい香りのことをいう。




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